足尾 大平山

2014年5月24日 快晴 3名

投稿日 2014年05月26日

​道なき山を求めて。

昨年11月の赤倉山に味をしめて、今回も熊谷のYさん、Aさんとともに栃木県足尾に出かけました。

銅親水(あかがねしんすい)公園の駐車場より 奥に大平山

道なき山! 今回は足尾の大平山(たいへいざん、または、おおひらやま)です。

この野生動物の濃い山域。

さすがに、一日で出会った動物としては、最高記録です。

犬 1頭
猿の群れ
キジの夫婦
鹿の群れ
キツネ 1頭

登高は左の南東尾根。下降は右の南東尾根 途中から林道
青の波線は地図上にない延長された林道

銅親水公園駐車場 7:20 標高約750m
南東左尾根取り付き 7:30
989mのピーク 8:20
1179mのピーク 9:37
太陽光パネル 10:28 標高約1350m
1805mのピーク 12:15
大平山山頂 12:50 13:20 標高1960m
南東右尾根下降点 13:33 標高約1950m
1557mのピーク 14:53
林道 15:50 標高約1270m
銅親水公園駐車場 17:36

標高差 約1210m
南東左尾根 銅親水公園から山頂までの沿面距離 6.1km
南東右尾根 山頂から林道出会までの標高差 690m 沿面距離 3km
林道 標高差 520m 沿面距離 5.9km

歩行距離 15km

(以降、写真の撮影位置と説明は合っていません)

犬、キジ、猿と言えば、日本一のあの人。そうキビ団子さえ持っていれば桃太郎になれたねと誰かが冗談を。

この山域、特に鹿が多く生息しており、いたるところに糞がころがっていて異臭を放っています。

谷間に響くキョン、キョンという警戒音。

林の斜面を10頭くらいの鹿の群れが移動しています。

久蔵沢の河原から南東尾根左の末端部 よくわからないが、茶色い肌の
尾根が中央左から、右中央にのびている。バックに見えているピークは
奥が中倉山と手前1016mのピーク

銅鉱山の影響でハゲ山と化した斜面に、今でも植林が行われていますが、同時に鹿の食害との戦いでもあるため、容易ではないようです。

この足尾の山域を自然に戻そうと努力されている方々に敬意を表します。

どのくらい効果があるかわかりませんが、尾根の下部にはネットが張られており、ある程度鹿の移動に制限を加えているようです。

原因はわかりませんが、確認しただけでも20頭以上の鹿の死骸がいたるところに転がっています。とくに林道に多いようです。鹿の生息密度の高さが伺えます。

尾根上には鹿のシャレコウベやツノがころがっていました。

左の南東尾根下部には鹿ネットがある。
ところどころに扉があるので、適当に左右に渡りながら忠実に尾根上を辿る

鹿の糞はほとんど全域にあり、そのせいかコバエが多く、うるさく付きまといます。

また赤茶色のダニ(目で見える大きさ)が、地面に直接腰かけるとたかってきますので注意が必要です。

尾根上にあるカメラ

山とは本来このようなものなのでしょう。

われわれ人間が彼ら野生動物の生活域に分け入っているわけですから。

今回とったルートは、大平山の南東尾根です。南東には大きな尾根が二本派生していますが、左の南東左尾根(仮称)を登りにとり、右の南東右尾根(仮称)を下降しました。

さて、尾根にどのように取り付くかが決心のしどころですが、ネットにあるほとんどの情報は、長い林道を歩いて尾根の途中(太陽光パネルのところ)から取り付く方法をとっています。

見えているのは989mのピーク

今回はこの長い林道歩きを避け、久蔵沢の河原までのびている南東左尾根の末端から取り付きました。松木川の渓谷に向かう道から赤土の斜面にうっすら踏み跡があります。

この方法は林道歩きは避けられるものの、尾根の登高距離が長くなります。

989mのピークから南東尾根と大平山

また、この尾根の下部には鹿除けネットが張られているため、多少うるさいのは辛抱しなければなりません。

更に、下部の989mの小ピークを乗り越えて100mほど下降する形になり、面倒な感じは否めません。

林道をとる場合は、1366m付近まで延びている林道から取り付きます。

この林道はセメントで舗装されているところもありますが、上部は砂利道であり、特に注意すべきは落石です。いたるところに大きな岩がころがっています。

1366mのピークには立派な太陽光パネルを備えた設備が建っています。

1366m 林道上にあり整備 新しい太陽光パネルが光っていた

南東左尾根下部の鹿ネットのサイドを尾根沿いに登ります。人が歩かないため、ほとんど鹿のヒヅメの跡ばかりです。

鹿の踏み跡は人間が踏んだようには平らにならず、耕したようになっています。ヒヅメだとこのようになるんですね。

一旦989mのピークに立ちます。眺めを楽しみますが、これから先、山頂までの長大な尾根を見て唖然。しかもここから100mくらい下降します。

右下方に林道がちらほら見え隠れしています。

カンバの混じる尾根を快適に登る

左下方は黒い砂鉄に覆われたようなきれいな斜面。このような真っ黒な斜面は珍しいですね。何か鉱物が採れるのでしょうか。

少しガレ他急斜面を100mほど下りて、すぐに登り返し、1179mのピークを越えます。

ルートは低い草や短い笹などで歩きやすいし、疎林なので見通しが効きます。下にはいつでも銅親水公園のある河原まで見えています。

尾根を忠実の辿れば迷うことはないと思います。かすかな道は踏み跡程度です。

我々はGPSで位置確認しながら登りました。

踏み跡はほとんどが鹿によるもの。尾根を忠実に拾っているもの以外、さまざまに踏み跡が延びているところもあります。

とくに踏み跡がトラバース状にのびていても、入り込んではいけません。

長大な南東尾根を見降ろす 下の河原は銅親水公園付近

木はカラマツからカンバに変わります。

カラマツは少し密生していますが、そのほかの樹木は点々と立っており、下は笹原なので見通しが効き、頭上は常に青空。気持ちがよい尾根です。

5月下旬でも、春がやっときた感じ。木は芽吹いたばかりです。

尾根上に白い桜が今を盛りに咲いていました。

尾根の上部は笹原 まだ黄色っぽいが、足元には元気な若葉がのびてきている。

尾根の上部は幾分傾斜が緩くなり、たおやかな盛り上がりの上の笹原の中に、わずかな踏み跡が続いています。

尾根の上部は特に眺めがよく、足尾の山々、頭を出した男体山、社山、半月山、赤倉山、備前盾山、中倉山、皇海山などが複雑な山の波となって並んでいます。

こんな複雑な地形は、地図をいくら眺めていても想像すらできません。やはり実際に見ないと実感がわきませんね。

稜線に出る手前は眺めがよい 皇海山(すかいさん)が見える

やがて高さを競っていた中倉山も眼下となり、大平山の山頂が近付いてきます。

稜線に出る手前で、南西尾根(仮称)を登ってきた人に出会いました。そういえば我々が尾根の末端に取り付く時に、後ろを松木川方面に入って行った人でした。

南西尾根は傾斜が急なようですが、登路は南東尾根よりも短いようです。

見ると南西尾根が、こぎみよく山頂付近まで延びていますので、登ってみたい衝動にかられます。

稜線や山頂付近の樹林の中にはまだ雪があった

稜線に出ると、幾分笹が長くなり少し歩きづらくなります。

笹の中に大きな残雪がありました。陽のよく当る場所なのに、雪が残っています。さすが2000m級!

大平山山頂 北側は樹林で見通しが効かない 1960mの山頂

大平山の山頂は北側が樹林です。日光白根山や錫ヶ岳が木の間から見えました。やはりまだ雪がありますね。

大平山山頂からの左南東尾根上部(パノラマ)
尾根の後ろに中倉山 中央奥に備前盾山

山頂から自分たちが登ってきた長大な尾根を眺めて、5時間の登高はしんどかったなと話します。

南東右尾根下降中から 社山(しゃざん) 1826m

ほんとうなら稜線伝いに社山、阿世潟峠まで辿って降りたいところですが、登高に5時間もかかっては、その周回には時間がなさそうです。

そこで山頂の少し先から派生する南東右尾根を下降することにしました。

この尾根も左尾根とほぼ同様ですが、少し規模が小さく感じます。

やはりわずかに踏み跡程度はついています。(上部は笹がうるさい)

また下部が植林地帯ですが、岩場もあり気が抜けません。

岩場を通過した先で林道に降り立ちます。

この林道は右に行けば左尾根の太陽光パネルの下に出ますが、左にとって長い林道を銅親水公園まで辿ります。

そこここに鹿の屍がころがっています。落石も多く、車の通行は無理です。

下部はセメントで舗装されています。

飽きるくらい歩いて、なんとか銅親水公園の車までたどりつきました。

いつものように、水沼駅の温泉に寄ってさっぱりし、帰途につきました。

Yさん、Aさん、お疲れ様でした。

足尾の山はスケールが大きく、自然が野生偏り(?)ですが、優しく迎え入れてくれたような気がしました。

(熊五郎)

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コメント(2)

  • なんだか始め「桃太郎」さん見たい。思わず噴き出してしまいました。まだ雪が残るところまでいかれたのですね。緑の木々がかなり鹿の害を受けているようなので数を減らすことにかなり苦労していると聞きました。そんな様子がうかがえますね。(agewisdom)  2014/5/26(月) 午前 6:53
  • agewisdomさん、おはようございます。鹿は見ると可愛いんですが、木の皮を食べるので、食べられた木がいたるところで枯れています。木の保護に躍起です。銅鉱山の影響もあったかも知れませんが、鹿害も深刻のようです。(熊五郎) 2014/5/26(月) 午前 6:59

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