廻り目平から金峰山、大日岩、八丁平

2024年10月2日 快晴 単独

投稿日 2024年10月3日

長野県南佐久郡川上村 廻り目平から金峰山、大日岩、八丁平周回
大日岩から八丁平、林道終点までは破線ルート(踏み跡ははっきりしているが細い)
大日岩は白ペンキに沿って進めば問題ない
赤実線:GPS歩行軌跡
(国土地理院電子国土地図に情報追加)

主な通過時刻:
廻り目平の駐車場 06;29
林道終点(八丁平方面分岐) 08:04
金峰山小屋 10:38
金峰山山頂11:06 (昼食)
千代ノ吹上 12:16
砂払ノ頭 12:33
富士見平・大日岩分岐 13:34
八丁平 09:45 - 14:17
林道終点(八丁平方面分岐) 15:00
廻り目平の駐車場 16:00

総歩行距離 14.0km
所要時間 9.5時間

今回は長野県南佐久郡川上村の奥にある、ロッククライミングで有名な廻り目平(まわりめだいら)から金峰山(きんぷさん、きんぽうさん)を目指しました。

金峰山の登山口としては山梨県側の瑞牆山荘、富士見平小屋経由の利用が多いようですが、東京方面からアプローチしやすいからでしょう。それに比べて、長野県側の廻り目平は登山口というよりはクライマー達の基地のような様相。登山者は少ないようです。

自宅を出て約3時間、川上村に侵入し、レタス畑から白樺の美林を奥へ入ります。無人のゲートがあるので発券機で入場券を発券し右奥の広い駐車場へ。砂利の駐車場ですが、広いので満車の心配はなさそうです。身支度を整えて砂利林道を1時間半ほど歩き始めます。すぐに小川山へのカモシカ道の入口があります。この辺りは花崗岩の岩塔がにょきにょきといたるところにありますし、ボルダリングできそうな大岩も転がっています。林道に沿う西俣沢の水は透き通り、音を立てて流れています。

林道の終点には古い車が放置されていました。西俣沢はここで砂洗川と中ノ沢に分かれます。金峰山山頂方面と、八丁平の分岐です。今回は金峰山を目指し、八丁平からここに降りてくる周回ルートをとりました。金峰山へはすぐに木橋を渡り、対岸にある尾根に取り付きます。シャクナゲの急登となりますがすぐに沢筋の道となります。シャクナゲの高さは3m以上はあるでしょうか。針葉樹も混ざっていますが足元はシャクナゲの落ち葉だらけです。このようなシャクナゲの樹林は珍しいと思います。やがてシャクナゲは低くなり数も減ってコメツガやシラビソの森となります。

途中、五丈岩でしょうか? ちらっと見えますが展望のない樹林帯をもくもくと登ると、小屋が見えてきます。金峰山小屋の横には大岩があって、その基部から大展望が得られます。砂払ノ頭や大日岩の尾根筋。遠くに八ヶ岳、南アルプスが並びます。かわいい瑞牆山は遥か下。意外と大きい小川山とその周辺の岩塔群。このあたり独特の景観です。

小屋横の大岩の基部で大展望を味わいますが、目の前は金峰山頂の斜面。富士のある南側は見えません。ハイマツと背の低いカンバの斜面を20分登れば山頂です。すぐに砂払ノ頭方面の道を分けますが、山頂方面にとり、露岩の道を背後の絶景を振り返りながら登ります。山頂の手前で五丈岩への道を分けますが、そのまま山頂へ。山頂標と三角点石標が見えてきます。大岩がごろごろしている山頂から富士を眺めます。南アルプス南部の山々がすべて見えています。

これから下る砂払ノ頭や千代ノ吹上などの岩場、大日岩などの尾根筋(長野県と山梨県の県境です)が見えています。この尾根筋の道も露岩が多く、一部クサリもあって意外に手強い道です。砂払ノ頭の岩塔から樹林に入り展望はなくなります。シラビソやコメツガがまざる樹林です。大日岩の基部で大日小屋、富士見平小屋方面への道を分けますが、今回は大日岩を越えて八丁平に向かいました。八丁平への道は破線ルートであまり歩かれていませんが踏み跡ははっきりしています。尾根筋を外さずに忠実に辿ります。

大日岩は花崗岩の巨大な岩です。大日岩上のルートは白ペンキのマークを外さずに辿れば問題ありません。てっぺんに行ってみようという気を起こさないほうがよさそうです。白ペンキを辿って大日岩の北側に出たら、ロープのあるガレの斜面を登って樹林帯に入ります。北側にある大岩は右側を通過しますが、岩からは離れません。傾斜のあるシャクナゲのトンネルを下ればやがて傾斜がゆるみ、平になってきます。道標が立っており小川山への道と廻り目平への道が分かれます。廻り目平への道もはっきりしていますが、あまりよい道ではありません。青テープを目印に下ります。すぐに砂洗川の沢筋に出ます。細い踏み跡を辿りますが、ほとんど沢筋から離れることはありません。西俣沢の林道終点に出たら、あとは林道を1時間歩けば廻り目平に戻ります。

今回のルートは一部破線ですが、全体的に難しいところはありません。傾斜の強いところもあまり無く快適です。金峰山小屋まではほぼ展望のない樹林歩きです。小屋から上から山頂周辺、砂払ノ頭までは森林限界の上でハイマツの世界です。千代ノ吹上は南側が崖ですから要注意です。大日岩の通過は白ペンキを辿れば問題ありません。大日岩には登らず、岩の中段をへつるように通過して北側に回り込みます。八丁平までは尾根筋を外さず忠実に辿ります。左右下方に降りることはありません。八丁平から林道終点までの沢筋は踏み跡が細く迷いやすい道です。概ね沢の左側(右岸)に踏み跡が続いていますが、慣れない人は要注意です。

廻り目平の有料駐車場(500円/人)
広いが砂利
人数で料金をとる珍しい駐車場

ロッククライマー用のマップ
岩に名前がついているのは面白い
登山には参考にならない

林道終点
中ノ沢(左)と砂洗川(右)を分ける
砂洗川にかかる木橋を渡って対岸の尾根に取り付く

金峰山小屋
無人なのか静まり返っていた
平地のほとんどない斜面に建っている

金峰山小屋の近くにある大岩の基部から
八ヶ岳、瑞牆山(右の小さな岩峰)、中央に大日岩

金峰山山頂
三等三角点「金峰」2595.21m

五丈岩
甲府市の金櫻神社のご神体とのこと
登頂は禁止されている
背後は南アルプス

金峰山山頂からの富士

大日岩の上部
手前の岩にあるような白ペンキを辿って、岩の北側に回り込む

大日岩を通過すると、もう一つの岩塔がある
一旦樹林帯に入るが、そこはシャクナゲのトンネル

岩塔を過ぎると徐々に傾斜が緩み、八丁平に着く
大日岩から八丁平までは破線ルート
尾根筋を忠実に進む

砂洗川のナメ
沢沿いの道の踏み跡は明確だが細い
青テープが目印
踏み跡は左側(右岸)に付いている

(雅熊)