登山のセンス:11月から2月は狩猟の季節

投稿日 2026年10月27日

たわむれながらついてくるビーグル二頭

少し前のことですが、群馬県の上野村のある山を友人と歩いていると、遠くで犬の声がします。けっこう連続で鳴き続けています。あまり気にせずに歩いていると、どうもその鳴き声が少しづつ大きくなっているようです。それから、あれよあれよという間に、前方に犬の姿が見えてきました。かわいいビーグルが二頭こちらに走ってきます。

季節は秋も深まった頃でした。山でこんなかわいい犬たちに遇えるとは思っていませんでした。ビーグルは私も飼いたいほど好きな犬です。私たちはすでに山頂を後にして下山路を辿っていたのですが、その犬たちは私たちについてくるようです。ついてくるというか、ときどきこちらを振り向きながらすこし先をスニッフィングしながら歩いていきます。かわいいですね。人なつっこいし。抱っこしても全然嫌がらない。

しかし、そんなことは言っていられません。季節的に今は狩猟の時季。この犬たちはおそらく狩猟犬でしょう。

「こまったな、このまま登山口に一緒に降りてしまうと、主人から離してしまうことになる」

そう思いながら歩いていると、ふと気づきました。ビーグルたちのしている首輪です。何か主人の手がかりは?と見てみると電話番号がありました。幸い携帯が通じます。そこでさっそくその電話番号にかけてみました。

すぐに主人と思われる人が出たので事情を話し、「下山中に二頭の犬がついてくるので、このまま登山口まで下山します。」と伝えました。あまりにかわいいので、私は一頭を抱きかかえて、犬のぬくもりを感じながら登山口まで降りました。登山口には軽トラで主人が迎えに来ていました。無事主人に返せたので、ほっと胸をなでおろしました。どうしてもというので主人からお礼をいただきましたが、私としては本当に楽しく下山が永遠に続いてほしいと感じたくらいでした。ビーグルの主人に聞いたところによると、狙っていたのはウサギだそうです。

狩猟の時季になると、山の中を歩いていると遠くから「パン、パン」と聞こえてくることがあります。いつだったか、登山道を歩いていると、いつの間にか狩猟の中に入っていたことがあり、周りをよく見ると銃を持った人があちこちに。一瞬身の危険を感じました。獲物と間違えられたら大変です。

アナグマを捕らえた猟師
今晩はムジナ汁か?

先に書いたように山の中で犬の鳴き声がするのもよくあることです。林道を歩いていると、後ろに犬のケージをいくつか積んで走っていく軽トラも時々見ます。最近は熊が出没するとハンターが集まって、集団で山に入っていくのも見たことがあります。また、山で銃を背負った人と会うこともあります。

狩猟の季節は11月から2月の冬の間です。「狩猟禁止区域」という看板があれば、そのあたりで狩猟が行われることはないと思いますが、狩猟が可能な山域も広がっており、その中を登山道が走っているところもあるようです。気をつけたいのは、いつの間にか狩猟の中に入らないように登山者も注意すること。発砲音や犬の鳴き声が聞こえたら、警戒しできるだけ近づかないようにすることが必要です。また、時々見かけるのですが、「罠をしかけているので注意」と書かれた看板があったりします。登山道でない場所を歩く場合は注意が必要です。

狩猟対象は、鹿、熊、イノシシ、タヌキ、アナグマ、キジ、ウサギなどと思います。昔、南アルプスの谷あいの民宿で鹿の生肉をいただいたことがあります。けものの匂いがしました。

(雅熊)

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