閑馬の岩峰群と高鳥屋山
2015年1月25日 快晴 3名
投稿日 2015年01月25日
ネットで調べていると、栃木県佐野の閑馬(かんま)に面白そうな岩峰群が存在するのを知りました。
今年は元日から冷え込み、その後は周期的に冷たい雨も降ってなかなか動けませんでしたが、この日は風が無く、比較的暖かいとあって、早速、熊谷のYさんとAさん、三人で出かけました。
Yさんにとっては、年が明けていきなり道のない岩峰よじりの山行となったようです。
場所は栃木県の佐野、田沼の奥にある山域です。
この山域は目立ったピークはないものの、岩を秘めた興味深い山域です。
今回のルートのハイライトは、最初の1.5時間ほどで通過する6つの岩峰群です。
この岩峰群を通過したあとは、尾根伝いに大小ピークのアップダウンとなり、高鳥屋山に到ります。
名前のあるピークは高鳥屋山(たかとやさん) -- 栃木の山紀行による -- 514mのみです。
ほかはだいたい500m前後のピークです。小ピークも加えアップダウンの多い行程です。
岩峰群以外にも急傾斜の斜面があり、尾根歩きと言っても気が抜けません。
下降は松阪に向かう尾根ならどれも利用できそうです。
等高線をよく読んで急傾斜がなく、できればルートがよくわかるやせ気味の尾根を選ぶべきですが、今回は左端にある516mのピークから派生する尾根を降りました。
たとえ地図上では明確な尾根でも、実際に歩いてみると、等高線と等高線の間に現れない急斜面があったり、特徴のない広い斜面になったりしてルートを見失うので注意が必要です。今回は尾根の下部1/6くらいのところで見失い右に逸れて、最後は植林帯の急斜面を無理やり降りるはめになりました。
降りたら、お楽しみは温泉です。今回は近くの佐野 赤見温泉に寄りました。
いくつかホテルや旅館があるようです。 日本名水百選のひとつ出流原弁天の湧水でも有名です。
今回は大正9年創業の「ホテル 一乃館」を利用しました。さすがに老舗のホテルだけあって、雰囲気は抜群。ゆっくりお湯につかって疲れを癒して帰途につきました。
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/dbc2ed5671881cbe09c5a9a079dad214.jpg)
閑馬岩峰群と高鳥屋山周回ルート
車は沢口付近に駐車
金原の林道途中から尾根に取りつく
青線は道路または林道
赤点線は歩行ルート
青点線は予定ルート
全ルート雑木で覆われ、一部の斜面は植林帯
4峰付近は赤松が多い
祠のあるピークより上は赤いチャートが混じる尾根
一部、特に右側(東側)が絶壁の箇所もある
岩峰群以外にもルート上に急傾斜があるので注意
国土地理院の地図をもとにカシミール3Dで作成
全ルート道はなく全山踏み跡程度でアップダウンが多い
目印は様々な色のテープがあるが、少ない。
要所要所に目印テープはあるがあまり的確でない
ルートはほぼ忠実に尾根上を行くが、別の尾根が明確に派生する箇所もあるので注意
違う尾根に迷い込まないようルートファインディングが必要
ルートを外して傾斜のきつい斜面に入ると危険
急斜面の下降、登高では、雑木の低木は枯れが多く、頼ると危険
今回とった方向(1峰から6峰方向)では、急傾斜を下降することになる場合い。逆に辿れば急傾斜は登りが多くなると思われる
歩行距離
沢口の駐車地点から尾根取りつき点まで 2.5kM
尾根取りつき点から岩峰群、高鳥屋山、下降点まで 5.2kM
下降点から駐車地点まで 1.2kM
全歩行距離 8.9kM
(カシミール3Dで計測した沿面距離)
通過時刻と(所要時間)
駐車地点出発 8:20
尾根取りつき点 9:00 (0.40)
最初のピーク 9:53 (0.53)
岩峰群通過後の最初のピーク 11:20 (1.27)
祠のあるピーク(昼食) 11:27 11:52 (0.25)
高鳥屋山 13:18 (1.26)
下降点(別荘のある林道) 15:05 (1.47)
駐車地点 15:30 (0.25)
総所要時間 約7時間
温泉は赤見温泉を利用 (例 赤見温泉一乃館 お風呂だけ800円)
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/d756803e45ae7f3574bbce2b6ab89357.jpg)
沢口の出っ張り(233m)の少し奥に駐車
この日の朝は冷え込んで霜が降りていた
画面奥が松阪方面
金原方面に歩いていると地元のイノシシ狩りのメンバーと遭遇
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/71df08518b3be020c08aa2ad699132f9.jpg)
金原の林道から見た岩峰群
右端が1峰、中央が4峰、左端が6峰
全部で6峰あるが、2,3,5峰は地図に出ないほど小さい
電柱より左のピラミダルなピークは約530mのピーク
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/9336907e4d9363e0090bed2e185d63b3.jpg)
1峰に向かう尾根の取りつき点
林道が南に折り返ししばらく歩くと尾根を回り込むが
その先端に踏み跡が入っている
1峰までは雑木のうるさい尾根
途中少し下って暗い植林帯をぬけると放棄トイレがある
最後急傾斜になると少し左に寄って、右上に登り返す
林道らしきものは見当たらなかった
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/e11a60d5542042c76fb21accce03b0ed.jpg)
1峰頂上からの4峰
この間に2,3峰がある
1峰からは尾根伝い(北西)に下りるべきだったが
北側の岩交じりの急斜面を下降
この斜面は要注意だが、降りると
岩の基部のバンド状をへつって稜線側にもどれる
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/1ae9b001e285df2785f566daa6e0d4a4.jpg)
1峰の岩基部のバンド状をへつる
ここの通過は要注意
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/b0bb9428dc71788ad66f27d0d90c5c81.jpg)
1峰から少し進むと乗り越え不能の岩がある
赤矢印どおり左に少し降りて、岩の基部に出て右に回り込む
ペンキによるマークはここだけ
この後の大きな木の倒れている斜面は右上へ
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/f0f4f3cbe1817fba06dbe26e8986759a.jpg)
赤松が美しい4峰をバックに
尾根はやせており、気をぬけない
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/476efdc7901a8dd6f829ab74b1a367d6.jpg)
ナイフエッジが現れる
トラロープがかけられている
慎重に降りる
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/568cb6c2ba50cce3c0fca59aba6c9bdd.jpg)
祠のあるピークへの尾根から眺める岩峰群
2,3,5峰は小さくて見えない
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/8c70af0d132d4f2e5d01819e2ff6d662.jpg)
尾根上の唯一の建造物?
石の祠 明治廿年とある(右側はつぶれている)
南に飛び出た尾根の末端で日当たりがよい
ここで昼食
このあとは赤いチャートが混じる尾根の少し平凡なアップダウン
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/e7fd074fb909c0dd860dd46e66876f72.jpg)
地図上で松阪からくる道が通過する手前の下降
祠からここまでゆるいアップダウンだったのがここでまた急降下
この急降下は要注意
少し戻って左の岩の基部を回り込んだ
まっすぐ降りても行けるようだ
地図にある松阪からの破線の道には気がつかなかった(存在不明)
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/99968384fbc18197827a2cae703b1da4.jpg)
高鳥屋山(松阪山)山頂(514m)
展望はよくないがゆっくり休めるピーク
日光の男体山が見えた
高鳥屋山への斜面でY氏がストックを落とす
![](https://mweblabo.net/wp-content/uploads/e530fb7d16dd8d0f25809d8c13589d50.jpg)
林道に降り立った
高鳥屋山から続く尾根の末端にある516mのピークから
南の尾根を下降
ただし尾根の派生点はわかりにくく
西に行きすぎて斜面を戻って尾根に乗った
下部1/6くらい尾根を見失い予定ルートからそれた
(熊五郎)