登山のセンス:歩くルートを決めてから登る
投稿日 2026年11月08日

座間峠付近
歩くルートを決めてから登る? おいおい、当り前じゃないかと言われそうですが、じゃあ、そのルートをよく研究して登ってますか?と聞きたいですね。
今回の登山はどこにしようかといろいろ考えるのは楽しいものです。山が決まればつぎはどのルートで登るか、または下るかを決めなければなりません。そのルートは一般の登山道を辿るのか、少し冒険してバリエーションルートを行くのかなど。ルートによってもいろいろ。いずれにせよ、ルートが決まったからハイ終わりというわけにはいきません。
今回歩くのは一般道のルートばかりだから、現地には道標もあるし、山頂に着ければいいや程度の考えでは遭難しに山に行くようなものです。一般道にせよ、バリエーションルートにせよ、地図を広げてそのルートについて研究しておかなければなりません。
バス停から林道をどのくらいの距離、何時間歩くのか。渡渉があるかないか。尾根に取付いてからの最初の急斜面の高差がどのくらいあり、尾根に乗るまで何時間かかるのか。その先、尾根に乗ってからアップダウンはどの程度か。その尾根は痩せているか平坦なところが多いのか。露岩はどの程度か。左右の斜面はどの程度切れ落ちているのか。平坦なところで迷う可能性は無いか。分岐はどこにあり、どこにつながるか。山頂までの標高差はどのくらいあり、何時間くらいと見込めるか。エスケープルートはどのようにとれるのか。などなど、これらを等高線から読み取り、歩くルートをトレースしておく必要があります。
たまに、山に登る際歩くルートを決めないでその場その場で判断し、最終的に山頂に立てればいいや程度で登る人がいるようです。それは町をぶらり散歩するのと間違えているのでしょうか。非常に危険と言えます。あまり細かく几帳面になにもかも決めておく必要はなく、それよりは現場での臨機応変な対応能力の方が大事ですが、何も決めずにただなんとなく登ってみようという感じならば、その行為は危ういと言えます。
最近は登山アプリなどで他人のトレースもあるので、それどおり歩いていればいいのではと思うかも知れませんが、山では様々な状況判断が必要とされ、臨機応変に対応が求められます。それは予見しているかそうでないかでかなり違ってきます。したがって、さまざまなことを思い浮かべながらルートをトレースしておかなければなりません。ツアー登山やグループ登山をしていると、このような能力はほとんど養われず、いつまでたっても一人で登山ができない登山者になってしまいます。
私の場合は地図ソフトで決めたルートにトラックを書き込みます。いうなれば仮想登山です。標高データの入った地図ではルートの断面図(標高変化と斜度)も見ることができます。それによってどの程度のアップダウンがあり、どの程度急斜面かもわかります。様々な山でそれをやっていると、だんだんとこのルートだとどの程度の難易度で、どの程度疲労し、何時間程度で歩けるかが分かってくるものです。地形と現地の大まかな様子が想像できるようになります。バリエーションルートでは、これらの能力はひじょうに大事で、安全に登れるかどうかのカギを握ります。
現地ではあらかじめ描いておいたトラックを忠実に歩きます。そして1分から5分程度の間隔で頻繁に地図ソフトを見ながらルート上に居るか確認します。自分の決めたルート(人のトレースではなく)を絶対の自信をもって歩きます。だだし、そのルートはあらかじめ、人のトレースやネット情報、自分の好みや判断で決めたものです。
(雅熊)

